Obsidianを10分で設定する。Vault作成から5つのノートまで
AIへ渡す文脈を管理するために、Obsidianのすべてを覚える必要はありません。必要なのは、フォルダ一つ、ファイル五つ、索引ノート一つです。
この手順では、テーマ、コミュニティプラグイン、グラフビュー、タグ、細かなフォルダ設計を使いません。10分後には、自分のノートから3行を選び、実際の相談へ使える状態を目指します。
0〜2分:Obsidianを入れ、Vaultを作る
1. [Obsidian公式サイト](https://obsidian.md/download)からアプリをダウンロードする 2. 起動し、Create new vaultを選ぶ 3. Vault名を入力する。迷ったらAI Contextでよい 4. バックアップできる保存場所を選ぶ 5. Createを押す
Vaultとは、Obsidianがノートの集まりとして扱うフォルダです。中のノートはMarkdownファイルなので、Obsidian以外のテキストエディタでも読めます。詳しい選択肢は、公式の[Vault作成ガイド](https://help.obsidian.md/vault)で確認できます。
すでにVaultを使っている場合、新しく作る必要はありません。次のフォルダを既存のVault内へ作ってください。
2〜4分:フォルダ一つと、ファイル五つを作る
左側のFile explorerでContextフォルダを作ります。その中に、次のノートを作成します。
Context/
goals.md
constraints.md
decisions.md
people.md
standards.md
例と同じ状態にしたい場合は、半角英数字の小文字で作ります。名前そのものより、同じ種類の情報が毎回同じ場所へ戻ることが大切です。
4〜7分:5つのひな型を貼る
それぞれのファイルを開き、対応するひな型を貼ります。
goals.md
# 目標
- 現在の目標:
- 減らしたいもの:
- 見直す日:
constraints.md
# 制約
- 動かせない期限:
- 予算・時間・人数の上限:
- 守る必要がある約束:
decisions.md
# 決定ログ
## YYYY-MM-DD — 決めたこと
- 採用した案:
- 見送った案と理由:
- 見直す条件:
people.md
# 相手・対象読者
- この仕事は誰のためか:
- 相手が重視すること:
- 守りたい関係:
standards.md
# 基準
- 役に立つ回答の条件:
- 避けたいこと:
- 希望する形式:
全部を埋めなくて構いません。各ファイルに、いま分かることを一行だけ書きます。分からない欄は、推測で埋めずに空けておきます。
7〜8分:索引を一つ作る
Context/index.mdを作り、次を貼ります。
# AI Context
- [[goals]]
- [[constraints]]
- [[decisions]]
- [[people]]
- [[standards]]
二重の角括弧で囲んだ文字は、Obsidian内のリンクになります。クリックすれば、そのノートを開けます。これ以上深い階層は要りません。書き方は公式の[Internal linksガイド](https://help.obsidian.md/links)で確認できます。
8〜9分:検索を一つだけ覚える
macOSではCmd+Shift+F、Windows/LinuxではCtrl+Shift+Fを押すと、Vault全体を検索できます。料金、締め切り、顧客の種類などを試してください。
完璧なフォルダを作るより、あとで検索できることのほうが重要です。検索条件の詳細は公式の[Searchガイド](https://help.obsidian.md/plugins/search)にあります。
9〜10分:最初の相談を試す
実際に決めたいことを一つ選びます。答えを変えそうな行だけをコピーし、次の形でAIへ渡します。
前提
- 目標:
- 制約:
- 過去の判断:
質問
[いま決めたいこと]
二人のデザインスタジオなら、最初の相談は次のようになります。
前提
- 目標:今期は少数の高単価案件へ移行する。
- 制約:既存二社の料金は維持する。
- 過去の判断:一律値上げで大切な顧客を失った。同じ方法は採らない。
質問
新規料金を最も小さなリスクで試す方法は?
行動を一つ選んだら、decisions.mdへ決定と理由を戻します。この最後の一手で、一回限りのAIチャットが次の相談の文脈になります。
最初の1週間は、やらないことを決める
解説記事に「必須」と書かれていても、すぐにプラグインを入れないでください。フォルダを作り直さず、過去の全メモも移行しません。
最初の1週間は、次の一点だけを確認します。
答えを変える数行を見つけ、相談後の決定を戻せるか。
できれば、この設定は機能しています。実際の不便が見つかってから、その部分だけを直します。
最初の行が書けない場合は、5つの記入例を使ってください。顧客情報や個人情報を渡す前には、設定と匿名化のチェックリストを確認します。